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ジャンベのチューニングの方法
ジャンベはチューニングされた状態で叩くととてもいい音がします。
皮が破けるリスクを心配して、あまりチューニングをせずに叩くのではなく、楽器本来の良さを活かすべくチューニングした太鼓を叩くことを私はお奨めしています。
目次
1.通常のジャンベのチューニングの方法
ジャンベを横に寝かせます。写真上が打面側です。縦紐が下のロープにU字にかかっています。
その2本の下を潜らせ、引き返してその2本のうちの1本目だけ潜らせます。「ジャンベの皮の張り替え方」の最後の写真のように既に2本の下を潜らせた状態の場合は、引き返してその2本の1本目だけ潜らせるところからスタートです。
※【ジャンベの皮の張り替え方】の最後を見て頂いたとおり、縦紐と今編んでいる横紐はひと続きの同じ紐です。写真では判りやすいように横紐を赤色にしています。本来赤紐左側は、写真のようにジャンベ下から来ているわけではありません。
寝かせたジャンベのゴブレット状になっているくびれ部分にしっかり足を掛け、横紐を丈夫な棒などに巻きつけるか、ジャンベ用チューニングキー に掛けて、体を後ろに倒す要領で横紐(赤色)右端を引きます。腕の力や腰の力で引くと体を痛めますので体重で引くようにしてください。
※【ジャンベ用チューニングキー】は、楕円部分を自身に向け、真ん中に紐を掛けて引きます。チューニングキーに掛けた紐を外すのは、反対に、楕円部分をジャンベ側に向けて引くことで簡単に外れます。
このように縦紐がねじれれば成功です。(写真では横紐(赤色)右端の余りが5センチ程度ですが、実際は1メートル以上あると思います。)
以降、同じ要領です。次の縦紐2本の下を潜らせ、引き返してその2本の1本目だけ潜らせます。ジャンベのチューニングは均一に1周するものではなく、皮を叩いてみていい音だなと思ったらそこで止めます。紐の始末は、次の縦紐2本の下を潜らせ、余り紐はジャンベに巻きつけるなどしてください。
ステージでのソリストのチューニングは打面を押してもへこまないくらいまで締めたりします。その場合、皮への負担を考え演奏後は少し緩めた方が良いでしょう。
2.ジャンベのチューニングの緩め方
演奏前にはジャンベの皮の張りをチューニングして締めまずが、演奏後はチューニングを緩める事で、皮を多少長持ちさせることができるかと思います。
ジャンベのチューニングの方法で紐を通していった方向と逆の、元に戻す方向へと紐を通していきます。
元に戻ったら余り紐はまたジャンベに巻きつけるなどしてください。
3.ジャンベのチューニング - 2周目に上がる時
月日が立ち、演奏前に3個締め演奏後に2個緩めたりと、ジャンベのチューニングを繰り返していくうちには、だんだん皮も伸びていき、チューニングの横紐がついにジャンベを1周してしまうかもしれません。
横紐の編みが2周目に上がるその最初の1箇所だけは、写真のように、通常のジャンベのチューニングとは違って、縦紐3本の下を潜らせます。
3本のうちの1本目は無視して、今まで同様2,3本目に撚りをかけます。これは、周が上がる最初だけで、後は今までと同様です。
4.ジャンベの2周目のチューニングの方法
チューニングが2周目に入った最初の箇所以降は、また2本潜らせ、戻って1本目を潜らせるという、1周目の時と同じ作業になります。
ただし、1周目ではジャンベのボディ下方を見て縦紐の何本目かを判断していたものを、2周目からは上部を見て判断していきます。
また2周目は1周目よりも、撚りを掛ける隣同士の縦紐の距離が遠くなるため、そのまま締めると撚りが元に戻ってしまう場合があります。
それを防ぐために、次の縦紐1本目にも潜らせてから締めていきます。
このように2周目は、1箇所締めただけでかなり皮が引っ張られますので、1箇所締める毎に打面を叩き音を確認して、慎重に進めてください。
また演奏後は少し緩めるとよいでしょう。
ジャンベは頻繁に叩いていても、ほとんど叩かなくても、皮の弾力性は次第に落ちていきます。
そしていつか、保管している間や、チューニングをしている時に皮が破れることが訪れるかと思いますが、それは寿命と割り切り、また新たな皮を張り、いい音に蘇ったジャンベで演奏を楽しんでいただければと思います。
アフリカンたいこ教室主宰 花岡英一
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